
カンボジア
カンボジアの子どもの栄養課題に取り組む
~ソーシャルビジネスによるアプローチ~
カンボジアは日本とは異なり、子どもが栄養について学ぶ機会はほとんどありません。
カンボジアでは、5歳未満児の22%が栄養不足である一方、4%が肥満と栄養の二重負荷が深刻な社会課題です。子どもや子を持つ親が栄養や健康的な食事について学ぶ機会はほとんどなく、また学校には給食がなく、敷地内の売店で高カロリーなお菓子や飲料が手軽に買える環境も影響しています。
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健康的なお菓子をもちいた食育からのアプローチを学びます。
現地法人はソーシャルビジネスとしてカンボジアの子どもたちに栄養の大切さを伝えるため身近なお菓子を活用した事業を行っています。米粉やモリンガなど栄養豊かな地元食材を使った健康的なお菓子を提供し、それを教材として栄養教育も実施。管理栄養士制度がない同国で、子どもや大人が食の知識を学ぶ貴重な機会となっています。
しかし、親や学校教員などのおとなは、栄養の重要性を十分に理解しているとはいえず、活動の影響は一部にとどまっている。また、公立の学校は資金も限られるため、こうした質の高い教育プログラムをほんとうに必要としている子どもたちに十分には届かないという課題もあります。
得られる体験
課題解決型ビジネスの思考をトレースする
ソーシャルビジネスの現場で学ぶことで、社会課題の発見から課題解決の企画・実行、そして持続可能な仕組みづくりまでのプロセスを実体験から学びます。また日本と海外の文化や生活背景の違いを理解しながら、相手の立場に立って課題を捉える視点や、多様な価値観の中で課題に取り組む柔軟な思考力を養うことができます。
1事前学習
カンボジアの栄養課題の構造的理解を目指します
カンボジアの学校では教室や教師が不足し、午前・午後の二部制で授業が行われるため、子どもたちは半日しか在校せず、学校で食事をとる習慣がありません。また、栄養士の国家資格もなく、食や栄養の教育機会が乏しい状況です。こうした背景から、日本との生活文化の違いを理解し、問題が生じる複雑な社会的要因を分析する視点を学びます。
2体験プログラム

カンボジアの子どもたちの健やかな未来を食育から支えるビジネスに挑戦
本プログラムでは、カンボジアの子どもの栄養課題をテーマに、現地法人が取り組む食育事業の視察や現地医療機関で働く医師による講義に加え、子どもの家庭や学校でのヒアリングを通じて現場の実態を学びます。その後、得られた情報をもとに課題を特定し、効果的で持続可能な事業アイディアをチームで考案・発表し、当事者からのフィードバックを得ます。
3事後学習

社会課題型ビジネスを持続可能にするアイディアを実践します
事業を支えているのは取り組みに共感した企業や団体による支援になります。事後学習では、日本や他国の栄養課題や解決にむけた取り組みなどを参考に現地法人の取り組みを加速化するために、日本でできる支援の形を模索します。例えば、今回の学びの成果を学校や地域でポスターセッション等を通じて発信するなど、課題解決に向けた実践力と社会参画意識の育成を目指します。
プログラム スケジュール
下記は一例であり、要望に応じて半日/1日のアレンジもできます
1日目
栄養課題に取り組む現地法人の仕事内容とカンボジアの文化・言語についてのレクチャー2日目
午前:小学校での食育授業の視察
午後:子どもと文化交流ワークショップ、小学校でのヒアリング調査3日目
午前:お菓子作り体験
午後:現地医療機関の訪問、生活文化調査フィールドワーク4日目
午前:保健教育の普及に取り組む団体の活動視察
午後:解決策創案ワークショップ5日目
プノンペン周辺観光6日目
午前:プレゼンテーション準備
午後:課題解決プレゼンテーション
【備考】

歴史と未来が交差する東洋のパリ・プノンペン
カンボジアの首都プノンペンは、歴史と文化が息づく学びの場。王宮や国立博物館では、クメール文明の豊かな遺産を体感できます。また、トゥール・スレン虐殺博物館やキリング・フィールドを訪れることで、近代史の悲劇を学び、平和の尊さを実感できます。実際に現地を訪れ、日本とは異なる歴史や文化、人々の暮らしに触れることで、異文化理解を深め、国際的な視野を広げるなど教室では得られない深い学びが期待できます。
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