【探究の種】ガクチカ留学で作る、“自分の言葉”で語れる経験

「自分に強みがない」「何をやりたいか分からない」。そんな悩みを抱える学生たちが、フィリピン・ネグロス島での社会課題や異文化との出会いを通して、“自分の言葉”を獲得していく探究型プログラム「ガクチカ留学」。現地での対話や実践、振り返りを重ねながら、学生たちが自分自身の価値観や行動を問い直していく学びのプロセスを紹介します。

① ガクチカ留学とは?

「自分に強みがない」
「何をやりたいのか分からない」

近年、そんな悩みを抱える学生は少なくありません。

「ガクチカ留学」は、単なる語学留学や海外体験ではなく、現地の社会課題や産業に触れながら、“自分の言葉で考え、行動する力”を育む探究型プログラムです。

舞台の一つが、フィリピン・ネグロス島。

現地では、サトウキビ産業やカカオ産業をテーマに、生産者へのヒアリング、ローカルマーケット調査、販売体験などを行っています。

例えばカカオ産業では、「高品質なのになぜ価値が十分に伝わっていないのか」という課題に向き合います。

学生たちは、社会課題を“知識”としてではなく、“自分ごと”として考えていきます。

特徴は、「経験して終わらない」こと。

現地で何を感じ、どう考えたのかを振り返り、自分自身の言葉として整理していきます。

② なぜ今、この学びが必要なのか

今の学生たちは、多くの情報に触れられる一方で、「自分が何をしたいのか分からない」という悩みを抱えています。

特にコロナ禍を経験した世代は、対面での挑戦や協働経験が少なく、「考えてはいるけれど動けない」という状態になりやすい傾向があります。

一方、ネグロス島にも課題があります。

サトウキビ産業への依存や地域格差、カカオ産業の販路不足など、地域には多くの社会課題が存在しています。

つまり、「ガクチカ留学」は、学生側の“自分の軸が見えない課題”と、現地側の“地域課題”が交差する中で生まれる学びなのです。

だからこそ、ただ知識を得るのではなく、「自分は何を感じたのか」を考える“原体験”になっていきます。

③ ネグロス島で学生たちに起きていたこと

現地で印象的だったのは、学生たちの変化でした。

到着初日は、「英語に自信がない」「自分から話しかけるのが苦手」と話す学生も多くいました。

しかし、現地での活動を通じて、少しずつ空気が変わっていきます。

学生たちは、サトウキビ畑やカカオ農園を訪問し、生産者や現地企業へのヒアリングを実施。ローカルマーケットでは、商品の販売や市場調査にも挑戦しました。

最初は緊張していた学生たちも、徐々に自ら現地の人々へ声をかけ、英語でコミュニケーションを取るようになっていきます。

夜にはチームで振り返りを行い、「なぜ上手くいかなかったのか」「自分は何を感じたのか」を議論。

そして最終日には、現地で得た学びや課題に対する提案を、自分たちの言葉でプレゼンしていきます。

参加学生の中には、

「今まで“正解”ばかり探していた」
「自分の意見を持つことが怖かった」

と振り返る人もいました。

しかし、異なる価値観や社会と向き合う中で、少しずつ「自分はどう考えるのか」を言葉にできるようになっていったのです。

⑤ この経験が、その後の人生にどうつながるのか

プログラムを通じて変化していたのは、学生たちの「行動」と「言葉」でした。

最初は「自分に自信がない」と話していた学生たちも、現地での対話や課題解決を通して、自分の考えを発信するようになっていきました。

実際に参加学生からは、

「失敗しても、まず動こうと思えるようになった」
「自分の価値観に気づけた」

という声もありました。

また、帰国後には、ESや面接でも、「なぜ行動したのか」「何を感じたのか」を、自分自身の言葉で語れるようになっていきます。

異なる価値観や社会課題に触れ、“当たり前”を問い直す経験は、その後のキャリアや人生の土台になっていくのだと思います。

⑥ ガクチカ留学が目指す、これからの学び

「ガクチカ留学」が目指しているのは、単なる留学機会の提供ではありません。

社会課題や異文化との接点を通して、学生一人ひとりが“自分自身の言葉”を獲得し、自分なりの判断軸を持てるようになることです。

現在はネグロス島だけでなく、同様の社会課題を持つさまざまな国・地域へと活動を広げています。

もし少しでも興味を持っていただけたら、ぜひHPやInstagramを覗いてみてください。

そして、ただ“見る側”として情報を受け取るだけではなく、自ら行動し、発信する側として、一歩踏み出してみてほしいと思います。